[本]感動をつくれますか?/久石譲


久石さんの音楽は、とても胸に響くというか、映画とかCMとかと本当にマッチしていて、心に残るものが多いです。そのような音楽をどのように作っているのか知りたくて、手に取った一冊。

面白かったのは、音楽(や映画)は時間の経過の上で成り立つ論理的な構造をもっているということ。それに対して、絵画は一瞬で表現したものを伝えるべく、感覚てなもので成り立っているということ。従って、ただ単純にピアノの前にすわって、ひらめきだけで作っているのではないということ。

『ものをつくる人間に必要なのは、自分の作品に対してのこだわり、独善に陥らないバランス感覚、そしてタフな精神力、この三つだと思っている。』とあるように、芸術家でなくても人間として、この3要素ははずせないかと思います。

感動の裏には、多大な勉強と努力が必要なことが、あらためてわかりました。

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  • 音楽も文学も映画なども、時間の経過の上で成り立っているものは論理的構造をもっている。それに比べて、絵は作品が表現するものが見た瞬間にわかる。瞬時に世界を表現できる力がある。時間の経過を伴わない分、論理的なものより間隔に直に訴える。だから、絵の人は考え方や行動においても、感覚的なものが突出する面が強いらしいのだ。
  • 論理的思考の基になるものが、自分の中にある知識や体験などの集積だ。何を学び、何を体験して自分の血肉としてきたかが、論理性の根本にある。感性の95パーセントくらいは、実はこれではないのだろうか。~中略~肝心な要素は残りの5パーセントにある。それが作り手のセンス。感覚的なひらめきである。
  • 「感覚は欺かない。判断が欺くのだ」(ゲーテ)
  • 行き詰まり、自分の間違いに気づいたとき、そこから撤退する踏ん切りがつくか。潔くケリをつける後押しをしてくれるものは、縛られない自由な発想だ。スパッと意識を切り替える思い切りのよさもまた、直観力である。
  • 普通の苦労は人間の幅を広げることにはならない。幅を広げたかったら、知性を磨くことと本当の修羅場をくぐりぬけることである。
  • ものをつくる人間に必要なのは、自分の作品に対してのこだわり、独善に陥らないバランス感覚、そしてタフな精神力、この三つだと思っている。
  • 感じる心が正常に機能していれば、人間は人として誤った方向には傾かないと僕は信じる。映画も音楽も、感受性を育てるものである。日本から無表情な子どもを減らしていくことを僕は真剣に考えたい。

yanchablue について

通信系会社でシステム開発を中心に従事。趣味はスポーツ(サッカー)、読書(雑読)、日曜プログラミング(仕事ではプログラムを書けない分類になってしまった。)。横浜市金沢区在住。札幌市出身。 ( Twitter @peter_luck )
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