[本]突破論/平井伯昌


 

ロンドン五輪の直前に書かれた競泳コーチ平井さんの書。

まずはロンドン五輪における競泳競技の入賞者を振り返ってみると以下の通り。表中の★印が平井さんがコーチを務めた方々。多くの選手が平井塾生だったことがわかります。その後、荻野選手をはじめとして若い選手の活躍が本当に目立っていて、日本競泳のレベルが非常に高いことがわかります。

金メダル 該当なし
銀メダル 女子200m平泳ぎ 鈴木 聡美
男子200m背泳ぎ 入江 陵介
男子4×100mメドレーリレー 入江 陵介、北島 康介★、松田 丈志★、藤井 拓郎
銅メダル 男子400m個人メドレー 萩野 公介★
女子100m背泳ぎ 寺川 綾★
男子100m背泳ぎ 入江 陵介
女子100m平泳ぎ 鈴木 聡美
男子200mバタフライ 松田 丈志★
男子200m平泳ぎ 立石 諒
女子200mバタフライ 星 奈津美
女子4×100mメドレーリレー 寺川 綾★、鈴木 聡美、加藤 ゆか★、上田 春佳★

(参考:http://www.joc.or.jp/games/olympic/london/japan/winnerslist/)

さて、本書の内容はというと、自分がおいた付箋の数が20を超えるくらい、激しく同意や胸をうつ記事など、久々に感激の一冊でした。実は平井さんは自分と同年代なのですね。

それ以上の解説は省略します。(けど、付箋した部分は下記メモに記載)

ビジネスパーソン(マネージャ)としても、ぜひ手元に置きたい一冊でした。

—-

  • 記録のスゴイ選手が一流だとしたら、世界で勝つという大きな目標を達成するのは超一流。一流と超一流の差は”心”だと思っています。心と脳、そして身体はつながっています。(p.4)
  • どの選手を指導する場合にも共通する欠かせないポイントはある。それは、「選手から信頼を得る」ことにつきます。(p.6)
  • きっちり最終目標を設定し、それをイメージしながらトレーニングをこなし初めて「普段通りにやればいい」という選手の意識が本番で生きるのです。つまり、「五輪という目標があるからこそ普段の練習なんだ」と、日ごろから「目標と目的」を一致させておくことが大切です。(p.23)
  • 正直に言うのは選手を傷つける場合もあるので難しい。でも、勝てないなら勝てない理由を論理だてて説明し、その代わりにどこに目標を置くかをきちんと伝えて納得させることが、実力を最大限に発揮させる道だと私は信じています。(p.31)
  • 選手はコーチに何を求めるのか、コーチは選手に何を求めるのか。それぞれの役割分担を明確にすることで、同じ練習内容でも得られるものは全く違ってきます。(p.42)
  • (北島)康介の場合、他人との比較という相対軸ではなく、自分に対する絶対評価から、自分自身、ひいては物事を捉えています。(p.44)
  • 成績が良い時も悪い時も態度が変わらず、単調な練習に全力で取り組み、礼儀をわきまえ、明るく挨拶し、感謝の心をもつ選手ほど、頑張ってもらいたくなる。協力したいと思うものです。(p.49)
  • コーチングという技術的な指導に入る前に、ティーチングという五輪に挑む上での心構えを学ぶ段階が必要なのです。ティーチングができていないと、選手の考えを引き出して指導していくコーチングはうまくいかない。(p.58)
  • ティーチングとコーチングの使い分け(東京女子医科大諏訪教授)→www.niph.go.jp/soshiki/jinzai/koroshoshiryo/tokutei21/keikaku/program/6-5b.pdf
    teaching_and_coaching
  • 成長するきっかけは、実は選手自らが作っていることが多い。コーチは、その変化を見つけて褒めて、気付かせることが大切です。その気づきは、次のステージで努力するための動機に必ず変わるはずです。(p.76)
  • 指導者は成功イメージを持たなければいけない。それは何より大事です。「そのイメージを表現するためにどうすればいいか」と考えることで、選手に的確な指示を与えることができます。根拠のない支持は選手を戸惑わせるばかりです。(p.84)
  • 周囲の環境や、状態の良し悪しで簡単に崩れない強い芯を作るには、まず明確な目的意識をもつことが大事です。「何のために競泳を続けているのか」「自分の最終目標は何なのか」「自分とは何か」と自問し、その答え(=目指すべきもの)が明確になればなるほど、そのぶれは少なくなります。ぶれないということは、不安要素が軽減することであり、実力を発揮しやすくなる。(p.106)
  • なかなか結果が出ない時、教える側も教わる側も相手のせいにせず、自分はどうだったかと反省することが大事です。その上で熱意をもって向き合い、腹を割って話し合う機会をもてばいい。(p.180)
  • 「『楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する』ことが、物事を成就させ、想いを現実に変えるのに必要なのです」(稲盛さんと似ていますねと二宮清純さんにいわれた)(p.196)
  • 「ロンドン五輪でメダルを獲ることが一番の目標です」(寺川綾選手)(p.209)
  • 「私の勝手な考えですが、結局、人生を背負うという覚悟が根底にあって、成し遂げるために必要なのはやはり努力だと思うんです。例えば、天才とされたピカソは最も多作といわれる美術家です。それぐらい努力して初めて天才と言われるわけです」(平井さん奥さん談)(p.251)

yanchablue について

通信系会社でシステム開発を中心に従事。趣味はスポーツ(サッカー)、読書(雑読)、日曜プログラミング(仕事ではプログラムを書けない分類になってしまった。)。横浜市金沢区在住。札幌市出身。 ( Twitter @peter_luck )
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