[本]日本に生きる北朝鮮人 リ・ハナの一歩一歩/リ・ハナ


 

著者は北朝鮮で生まれ、中国を経由して、2005年日本にたどり着きます。両親は日本からの「帰国事業」で北朝鮮に渡った在日朝鮮人二世。父は北朝鮮で病死、母と弟とは脱北途中の中国で別れ別れになり、1人日本に来られています。そんな彼女が日本においてNPOなどからの支援を受け、アルバイトをしながら夜間中学に通い、日本語を勉強。その後、就職して仕事をしながら高校卒業認定試験に合格。2009年関西圏の大学に入学しました。

本書は著者が「アジアプレス・ネットワーク」のブログに寄稿した2009年から2012年までの記事をまとめて一冊にしたもの。

ついつい本書を読むと「可哀そう」とか「なにかお手伝いしたい」という気になるのですが、それはそれで必要なのかもしれませんが、もっと大事なのは以下の一文に示されているのだと思います。私たちに、何ができるかわかりませんが、まずは実情をよく把握することから始めていく必要があると思っていて、本書などはその理解の一歩になるのかと思います。

”「(脱北者を)受け入れなきゃいいじゃん」とか、「関係ない」ではなく、日本の方々にも脱北者について少しでも関心を持っていただきたい、必死に生きようとする人たちについて考えていただきたいと思います。”

著者は下記Twitterメッセージの通り、無事、大学を卒業されたみたいで、今年から晴れて新社会人として活躍されているみたいです。これからも健康第一で明るく楽しく日本で暮らせるとともに、いつの日か北朝鮮との交流が復活し、ご親族の方と再会できることを祈っています。

 

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  • 日本で暮らす脱北者は200人を超える
  • 偉大なる金日成元帥様、金正日将軍様率いる、こんなにもよい社会主義の国で自殺をするのは国を裏切ることになる、自殺を試みる人は裏切者と烙印され、その家族にまで罪が及ぶことになるのです。
  • 北朝鮮では、罪を犯すと、当の本人だけではなく、その親族までもが処罰を受ける「連座制」というものがいまだに存在しています。母もそのとばっちりを受け、農村への追放という処罰を受けたのです。年にあった母の住民登録はすでに農村に移され、未成年の私と弟の名も、一緒に農村に移されてしまったというわけです。~中略~北朝鮮の農村の生活は過酷なものです。自分でもよくわからない罪の烙印を押され、一生出られない辺ぴな農村で死んでいく。
  • ある知人が私に、「金正日の銅像の前でみんな泣いたりしてたけど、あれウソじゃな?」と聞かれたことがありますが、それは本当の姿でしたし、少なくとも私や同級生たちは本当に大泣きしました。
  • 北朝鮮のテレビでも商業用の広告、CMを放送し始めたということです。(2009/7/18のブログ「驚き!北朝鮮でCM!?」より)
  • 元々日本政府は難民の受け入れに消極的で、年間難民認定数は年々減っているような内容でした。また、難民認定の申請中には仕事ができないのに、国からの援助も十分に受けられず、苦しむ人たちも少なくないそうです。
  • 北朝鮮では、戦死こそ栄光であり、捕虜になるのは反逆行為と教わりました。「自爆精神」や「将軍様や労働党のために八百万青少年が銃・爆弾になろう!」といったような過激なスローガン

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yanchablue について

通信系会社でシステム開発を中心に従事。趣味はスポーツ(サッカー)、読書(雑読)、日曜プログラミング(仕事ではプログラムを書けない分類になってしまった。)。横浜市金沢区在住。札幌市出身。 ( Twitter @peter_luck )
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